和柄の中でもよく知られている「亀甲」をモチーフにした作品(wagara005)を「和柄グループ」に追加しました
「亀甲」は六角形を並べた構図が基本になりますが、三つの六角形を組み合わせた”三菱”を並べた構図もよく知られています
基本的な亀甲模様
”三菱”を同じ方向に並べたもの
上下の向きを横列ごとに変えて並べたもの
上下の向きを縦列ごとに変えて並べたもの
パターンDの変形で斜めの縦列ごとに並べ替えたもの
基本的な亀甲模様のアレンジ
今回の作品は主にパターンDとEを使いました
上下向きの違う二つの”三菱”を24角形の頂角に配置したので、図形の円周上には48個の”三菱”が交互に並んでいます
平面に展開するのと違うところは「七宝」と同じで、中心に近くなるほど幅を狭めなければならないので、単純に6角形を組み合わせられないところがこの作品を描く上で苦労したところです
基本となる図形の骨格はシンプルなもので、節点も混み合ってはいません
この基本図形をパターンDのように展開してコマ(下図)を作ります
今回は”三菱”の中に”三つ葉”を配置したかったので、サポート線(青線)を使って”三つ葉”を描いています
このコマの節点は484個、方向点も336個使っているので、図形全体では19,656個の座標を指定して描いています
これだけ多くの座標を指定すると、フリーフォームを描くのにも時間がかかるようになります(ハイスペックなPCが欲しくなります…)
「工房」の「作業室」でフリーフォームの描き方を説明するつもりでいるので、詳しくはその時解説したいと思っているのですが、実はコマを描く時には、台紙を作ってから節点の場所を指定しています
台紙というのは、方眼紙の様なマス目を円盤状に配置したものです
それぞれのマス目に記号を割り当てたうえで、各節点がどのマス目に入るのか、その記号を紐付けて各節点の座標を計算しています
この作品用に用意した台紙は、245×864=211,680個のマスを切っているので、この台紙を描くには、作品本体を描く以上の時間を要しました
仕上げ
サポート線を消してモノトーンで仕上げた作品がこちらです
外枠も加えてあります
この構図は配色によってイメージがかなり変わるので、いろいろなパターンにトライしましたが、一番のお気に入りがこちらです
アレンジ
パターンEを使って描いたコマと構図がこちらです
骨格からは緩やかな傾斜が渦巻きを連想させますが、配色次第で色々なイメージを生み出すことが出来ます
他のパターンを使ってアレンジした作品も含めた一覧をバリエーションのページに追加したので、こちらもご覧ください