その他のグループに新作を登録しました(misc004)

その他のグループ」に「雷紋」をモチーフにした新作(misc004)を登録しました

コンセプト

ラーメン丼ぶりの淵の模様でおなじみの「雷紋」をアレンジして28角形の多角形に仕上げました
この模様は「線」が主役になるので、これまで紹介してきた図形の様に、線同士の交差が生む格子の組み合わせとは趣の異なった出来栄えが期待できます

一般的な雷紋模様

このように太めの一本の線を渦巻き状に描いているため、同じ線幅では図形の中心部と周辺部分では混み具合が変わってきてしまいます
そこで、図形の中心からの距離に応じて線幅を変えられるように描線の境界線に沿ったアウトライン図形に変形し、更に角にカーブを加えてみました

この雷紋のコンセプトを活かしながら『一筆書き』になるよう、原型となる図形を描画します

白抜きの部分が主役となる描線ですが、『一筆書き』で仕上げるためには繋ぎの役目を果たす囲み線も必要になるので、両者をまとめてアウトライン図形に変形します

角にカーブを付けます

配色の対象がアウトラインの領域、境界の領域とその境界線の3箇所になってアレンジがし易くなります

骨格とコマ

コマの節点数は619個、方向点は886個、図形全体で21,056個の座標を指定しています
角にカーブを加えた分、節点と方向点が一気に増えました

コマの拡大図がこちらです


サポート線(青線)を使って『一筆書き』になるようにしています

仕上げ

シンプルなモノトーンで仕上げたのがこちらです
サポート線を除いた後の境界領域は連続しているので、単色での彩色になります

28角形は7角形の4倍の多角形なので、倍数の4色を選んで配色し、外周部分にもシンプルな雷紋を配置して仕上げました

アレンジ

星型グループに作品を追加しました(star008)

星型の新作(star008)を「星型グルーブ」に追加しました

44角形を原型としているので、多くの交点が生まれますが、敢えて密集させ全体を点描するイメージで格子を配置してみました
頂角の先端部分にも折り返しの「しずく」を大小交互に加え、なるべく格子の大きさが均等になるようにしてあります
但し、中心部の「しずく」はつぶし合わないように2つの頂角に対してひとつにしました

こちらが、この作品の骨格(グレー)とコマ(ピンク)です
コマの節点は51個と、それほど多くありませんが、中心部から先端部まで広く大きなコマにしたので、細かい格子を描くことができました

コマの方向点は60個、図形全体で2,420個の座標を指定しています

仕上げ

シンプルにモノトーンで仕上げたのがこちらです

外周部の「しずく」がアクセントになるように淡い色を組み合わせ、黒を使ってコントラストも付けて仕上げました

アレンジ

和柄グループに新作を登録しました(wagara006)

織物の文様として知られている「紗綾型(さやがた)」をモチーフにした作品(wagara006)を「和柄グループ」に追加しました

一般的な紗綾型は「まんじ」を斜めに重ねた構図になっていますが、円盤型に展開し易いように斜めの線を水平/垂直に引き直したものをベースにしました

一般的な紗綾型文様

パターンA
パターンB

AとBの違いは描線だけでは分りずらいところがありますが、色を入れてみるとはっきりしてきます

パターンA
パターンB

いずれも、描線だけの時には主役に見えた「まんじ」模様が、色を入れると主役から離れて図形の境界に留まり、いわゆる脇役になっているところが面白いです

今回の作品は、よりポピュラーなパターンBを選んで基本となる図形を作りこみました

線描に基づいた描画

配色すると分かるように、パターンBでは「工」の字に似た基本図形が比較的大きなものになるので、多角形の角数も相対的に大きなものが必要になります
ただ、多すぎても中心部分が混み合ってくるので、今回は22角形を選択し、それぞれの頂角に基本図形をひとつ配置することにしました

ただし、コマ(ピンクの線)となる基本図形は2つの頂角を使って描いています
また、 『一筆書き』となるようにサポート線(青い線)も使っています

色入れしたものがこちらです

これはこれで色々なアレンジが楽しめるのですが、線の太さについては中心部分がつぶれないようにするために、あまり太くすることが出来ません
中心から段階的に線の太さを変えることもできないことは無いのですが、かなり大変な作業になります

境界の描線をアウトラインに変える

そこで、描線の太さを変える代わりに、中心距離からの位置に応じて幅を持たせた面に変えた図形を作りました

コマの部分を拡大したものがこちらです
青い線はサポート線です

モノトーンの他幾つか色入れした作品がこちらです

元図形の描線の部分を広げることが出来た分、アレンジに広がりが出てきます

アウトラインにカーブを加える

直線的なアウトラインの境界線にカーブを加え、全体的に柔らかなイメージの模様にアレンジしました
加えて、「まんじ」の交差点に円を可描しました

このパターンで色入れした作品がこちらです
外郭もアレンジして加えてみました

更に、捻りを入れる

モチーフにした原図の「斜め」のイメージに近づけるために少しだけ捻りを入れてみました
また、中心のスペースにもまだ加描出来そうなので、全体を扁平してコマの構成を増やしてみました

このコマの節点は748点、方向点は820点、図形全体で17,226点の座標を指定しています
基本の構図の配置パターン(上図の拡大図)が決まれば、それをコピーして中心からの位置だけ加減すればよいのですが、久々の大作でそれなりの時間をかけた作品となりました

仕上げ

今回の作品の完成形とアレンジです

星型グループに新作2点を登録しました(star006/007)

star006
star007

線描を混み合わないように配置した星形の作品(star006)と(star007)を「星型グルーブ」に追加しました

11角形の各頂角に大きさの異なる頂点を配置してあるので、構造的には22角形の図形です
中心部の”しずく”は混み合わないように、頂角にひとつずつ配置しました

二つの図形は基本的には同じ手順で描いており、基本図形の中間部の幅のバランスを相対的に変えているところが異なるポイントです

骨格とコマ

star006には一部直線を使っていますが、図形全体としては丸みを持つように、一方star007は先端部を絞ることで全体的に鋭角的な印象を持つようにしました

star006
star007

仕上げ

それぞれのモノトーンの仕上げです
star007には外枠を加えてあります

star006
star007

star006の配色では黒を使ってコントラストを強めに、star007は対照的に彩度によってインパクトを持たせてみました

star006
star007

アレンジ

star006のアレンジ
star007のアレンジ

リング型グループに新作を掲載しました(ring004)

矢尻をモチーフにした新作(ring004)を「リング型グループ」に登録しました

ハートをモチーフにした作品を紹介してきましたが、この作品は同じ構造の中で上下向きを交互に変えた「矢尻」をモチーフにしています

骨格とコマ

この作品の書き方は基本的にring002と同じですが、基本となるリングは1連です、また交互に配置する矢尻の大きさは同じイメージになるようにしています

仕上げ

モノトーンで仕上げたのがこちらです

グラデーション

23角形の各長角に2つの矢尻を配置しているので、都合46個の矢尻をリング状に並べています
その一つ一つに46色の濃淡色を配置してリング状のグラデーションを描いてみました

多角形の角数に応じてリング上で回帰するように色を作りこんでいますが、この作り方についても「工房」の「作業室」で解説していきたいと思っています

アレンジ

角数を変えたアレンジです

その他のグループに新作を登録しました(misc003)

その他のグループ」に新作(misc003)を登録しました

コンセプト

この作品は和柄にもある「四つ菱」をモチーフにしているのですが、「四つ菱」個々のイメージよりも仕上がりの全体イメージに拘ったところがあるので「その他」のグループに登録しました

配色によっては「星型」にも見えるところがこの作品のポイントです

基本的な四つ菱模様

菱形を4つ並べた構図が「四つ菱」の基本形
仕切りの溝の幅の切り方でもいろいろな模様にアレンジできます

この作品の基本構図とアレンジ

基本単位の菱形を正方形に変えて、仕切りの溝を広げ、交差点にも小さな正方形を配置した構図を使っています

四つ菱の正方形を扇や銀杏葉に変えてアレンジもしてみました

骨格とコマ

コマの構図は串に刺した団子のようで、単純なものですが、仕上がりが「星型」になるようにカーブを付けたところがポイントです

仕上げ

外枠を加え、モノトーンで仕上げたのがこちらです
単純な配色では「四つ菱」のイメージは無くなっています

基本図形の四角を強調するのか、または仕切りの溝や交差点の四角に視線を向けるのかによって、いろいろなアイデアが浮かんできます

2色の緑で「四つ菱」を強調しました

アレンジ

いろいろアレンジした中から骨格とコマの一例を紹介します

「四つ菱」を意識できるように交差点の四角を丸に変え、各菱形も銀杏葉に変えてみました
丸を描く列と描かない列が交互するので、2列をコマにする必要があり、この影響でサポート線(青線)を使って『一筆書き』にしています

アレンジの作品例がこちらです

この他にもいろいろとアレンジを試みているので、バリエーションのページもご覧ください
バリエーションはこちらです

和柄グループに新作を登録しました(wagara005)

和柄の中でもよく知られている「亀甲」をモチーフにした作品(wagara005)を「和柄グループ」に追加しました

「亀甲」は六角形を並べた構図が基本になりますが、三つの六角形を組み合わせた”三菱”を並べた構図もよく知られています

基本的な亀甲模様

パターンA
パターンB

”三菱”を同じ方向に並べたもの

パターンC

上下の向きを横列ごとに変えて並べたもの

パターンD

上下の向きを縦列ごとに変えて並べたもの

パターンE

パターンDの変形で斜めの縦列ごとに並べ替えたもの

基本的な亀甲模様のアレンジ

今回の作品は主にパターンDとEを使いました

上下向きの違う二つの”三菱”を24角形の頂角に配置したので、図形の円周上には48個の”三菱”が交互に並んでいます

平面に展開するのと違うところは「七宝」と同じで、中心に近くなるほど幅を狭めなければならないので、単純に6角形を組み合わせられないところがこの作品を描く上で苦労したところです

基本となる図形の骨格はシンプルなもので、節点も混み合ってはいません

この基本図形をパターンDのように展開してコマ(下図)を作ります
今回は”三菱”の中に”三つ葉”を配置したかったので、サポート線(青線)を使って”三つ葉”を描いています

このコマの節点は484個、方向点も336個使っているので、図形全体では19,656個の座標を指定して描いています
これだけ多くの座標を指定すると、フリーフォームを描くのにも時間がかかるようになります(ハイスペックなPCが欲しくなります…)

「工房」の「作業室」でフリーフォームの描き方を説明するつもりでいるので、詳しくはその時解説したいと思っているのですが、実はコマを描く時には、台紙を作ってから節点の場所を指定しています

台紙というのは、方眼紙の様なマス目を円盤状に配置したものです
それぞれのマス目に記号を割り当てたうえで、各節点がどのマス目に入るのか、その記号を紐付けて各節点の座標を計算しています

この作品用に用意した台紙は、245×864=211,680個のマスを切っているので、この台紙を描くには、作品本体を描く以上の時間を要しました

仕上げ

サポート線を消してモノトーンで仕上げた作品がこちらです
外枠も加えてあります

この構図は配色によってイメージがかなり変わるので、いろいろなパターンにトライしましたが、一番のお気に入りがこちらです

アレンジ

パターンEを使って描いたコマと構図がこちらです

骨格からは緩やかな傾斜が渦巻きを連想させますが、配色次第で色々なイメージを生み出すことが出来ます

他のパターンを使ってアレンジした作品も含めた一覧をバリエーションのページに追加したので、こちらもご覧ください

星型グループに作品を追加しました(star005)

花をモチーフに描いた新作(star005)を「星型グルーブ」に追加しました

7角形を原型としているので、全体の構造もコマの設定もシンプルなデザインとして仕上がりました

こちらが、この作品の骨格(グレー)とコマ(ピンク)です
コマの節点は7個で、全体でも42個です

単独の花びらを作ってから、コピーして並べても描くことはできるのですが、もっと大きな角数に展開することもあるので、このコマの様に『一筆書き』で描いています

ただ、他にも書き方はあるので紹介しておきます

ひとつは、外側を描いてから、続けて中心側を描く方法です
ただ、どうしても2つのコマを用意しなければならないので2度手間になってしまいます

もう一つは、サポート線を使う方法です
このケースでは、サポート線も構造線として使うことができそうです

仕上げ

シンプルにモノトーンで仕上げたのがこちらです

「花」をイメージして配色しました
外枠も加えています

アレンジ

サポート線もフレームに使った作品のアレンジです

専用ソフトに取り込まなくても、表計算ソフト(エクセル)の書式設定でもかなりのことが出来ます